羽生結弦選手、とってもいいものを見せてくれました。
もちろん、ショート、フリーの演技も素晴らしいものでしたが、正直4回転フリップ、トゥループどう違うのかわかりません。ネイサンチエンのそれも宇野昌磨のそれもきれいです。
でも、なにより感動させたのは、うまくいかなかった今回の2回の演技のあとの、羽生選手の言葉です。
「仕方ないですね、なにか悪い事したのかな。」不可抗力、あるいはメンテのせいにする人間もいるかもしれない、どうしょうもない出来事に誰をせめることもなく、ただ自分が前をみて、気持ちを切り替える強さと、精神的な大きさを感じました。
そして、全てが終わり、「一所懸命やりきりました。」と胸をはるその姿勢は、どんなにあとに続く後輩たちを勇気づける事でしょう。実績があるからこそ、言える言葉ですが、彼の口から「悔しい」という誰もが一番口にする言葉をこらえているようにも見えました。自分一人で戦っている、孤独の中で決して楽な方法へ逃げない本物の強さです。
もう一つ、演技冒頭で2回転倒し、失敗したことで、「本当の意味で「天と地」の演技が完成した。」と自分自身を俯瞰的に見つめる事も出来るのです。以前イチロー選手が大記録を達成した際に、
「記録的な1本のヒットが打てた事よりも、そこまで打てなかった何万本の方が、僕には貴重だ。」と言ったことがありました。こんな人たちには、かないません。
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後藤 (土曜日, 12 2月 2022 12:32)
今年初千葉さんの書き込みは、意外にもフィギュアでした。イチローと羽生結弦、共通してるのは、孤独に戦う努力家でしょうか?
川嶋 (土曜日, 12 2月 2022 14:43)
天と地とに関するコメントは知らなかった。確かに冒頭で2回転倒して、最後までやり続けるあの姿勢は、天と地双方を味わった、大きな経験が滲み出てました。
赤川 (日曜日, 13 2月 2022 09:14)
どうしようもない、不運にあたったとき、やっぱり凡人は誰かのせいにしたり、それを我慢したとしても、誰かに不満を言いたいです。彼は一人で耐えてる、サムライ!