燃えよ剣

コロナの影響で公開が延期になっていた、岡田准一さん主演の「燃えよ剣」を観ました。

意外と背が高くなく、ずんぐりとして、短足日本人体型の司馬遼太郎さん像の、土方歳三に岡田さんはかなり寄せており、鈴木亮平さんの近藤勇も貫禄です。

 

もう何度も、映画、テレビで映像化されている原作ですが、過去のものと比較しても最高だと思います。

特に、土方、近藤が独自の流派で道場を運営し、ギャングまがいに陣取りを繰り返していた、若い頃から近藤勇の最期まで、二人の微妙な変わり方が時流にそって描かれており、興味深いところです。

 

いかんせん、文庫本でも上下巻1000ページを超える、土方歳三の最後まで、江戸幕府、明治維新、日本軍隊の創立まで描くには、3時間の映画では急ぎ足になるのは仕方のない事ですが、新選組の裏切り者の処刑、有名な池田屋での長州藩人への斬りこみ、柴咲コウ扮するお雪との恋物語まで盛り込まれており、また長編司馬遼太郎原作にも挑戦したくなります。

 

必ずしも、武力、暴力での思想抑圧は正義ではなく、ましてや徒党を組んでそれを義として行うなど、よくないと歴史も証明しているのですが、時の人気俳優がこぞって出演する新選組作品の人気は個々人のキャラクター、司馬遼太郎さんの作り上げた個性が魅力的だからに違いありません。   ☆☆☆★

 

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コメント: 4
  • #1

    富田 (火曜日, 26 10月 2021 16:16)

    大島渚監督の映画でたかしさんが、土方歳三になった作品もありましたね。
    写真には沖田総司も映ってますね。わかりやすいです。

  • #2

    高田 (火曜日, 26 10月 2021 20:08)

    農民出身の土方歳三が、ほぼ自己流の戦い方で、北辰一刀流に挑んで行ったことで、時代は剣で戦う時代の限界を迎えたと思います。土方歳三はもし50年前に生まれていたら、もっと重宝されてたかもと、歴史あるある言いたくなります。

  • #3

    幸田 (水曜日, 27 10月 2021 00:51)

    京都壬生寺の隣りにある、新撰組のお世話をしていた宿には、生々しい刀傷が残っているのを見た事がありますが、ぶつける様な刀の使い方が、恐ろしい気がしました。

  • #4

    村田 (水曜日, 27 10月 2021 09:15)

    新撰組の制服は何度か変えてますよね。
    柴咲コウさんの演じるお雪がが、役職ごとに違う羽織をデザインすることになってるんですね。