2021年、映画館初詣は、去年一度も行けなかった文芸座で、これも昨年から延期になっていた「黒澤明監督生誕100年記念映画祭」です。
感染対策として、完全入れ替え制、座席指定で、並ぶ必要なしと安心していたものの、根強い人気の三十郎シリーズとあって、ほぼ満席です。
高校生の時に初めてテレビで見て、その後銀座、ハワイ、帰国後も午前10時の映画祭、この文芸座でも2回以上見ていますが、劇場で見ても、テレビ画面で見てもいいものは、いいと言い切れる、そして、人に薦めたい黒澤作品です。
全く無駄なく、観客を楽しませることを考え抜いた、キレた演出です。
毎回思うのですが、「七人の侍」や「用心棒」「天国と地獄」を公開当時に劇場で予備知識なしに観た方々は、どんなに感動、興奮したことでしょう。
多分文芸座にもそんな世代と思われる方もいらっしゃり、そして10代、20代の映画の勉強をしているかもしれない若い方達からも、上映後に拍手がありました。
これこそ、不朽の名作です。 ☆☆☆☆
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幸田 (月曜日, 04 1月 2021 19:35)
千葉さんのテレビでこの椿三十郎を見せていただいたのは、もう20年以上も前です。
本当にいい刀は鞘に入っているもんだ、
忘れてませんよ。
宮前 (月曜日, 04 1月 2021 21:20)
戦うべき相手が隣にいる、結構シンプルなストーリーですが、個々の人物像がしっかり語られるので、見入ってしまう映画でした。何度見ても飽きません。
立花 (木曜日, 07 1月 2021 21:22)
天国と地獄も今回の映画祭で上映されるなら見たいです。あれも演出キレキレです。
富田 (土曜日, 09 1月 2021 02:59)
黒澤映画、三船敏郎のコンビは時代劇の最高峰のイメージですが、その数は5本程度です。でもイメージが強烈なのは、そのリアリティですね。椿三十郎の写真のラストは、真剣でもたとえ竹刀であっても、相当に鍛錬しないと出来ない、居合抜きです。