高倉健さん主演映画「海峡」とNHK日中合作ドラマ波留さん主演「路 ラウ」を連続して観ました。
一見、なんの共通点もない、30年以上も制作年が違い、言わずもがなの高倉健のヒーローと、人気女優ヒロインものですが、双方の主人公の生き方が現在の女性社会に健さんイズムが継承されているような、頼もしい気持ちになりました。
二人の主人公は企業人間であり、青函連絡船の青森と函館を結ぶ鉄道の土木責任者、日本の新幹線を台湾で開発するため現地に出向し、苦労しながらもプロジェクトを完遂する、働き盛りです。
そして、完成後には二人とも、望んでいた通りの東京、本社への辞令を上司から打診されるのですが、特に健さんは
「現場で働けないのであれば、職を辞する覚悟です。」と海外ジブラルタル海峡へ出向き、独り砂漠を歩くところでラストなのですが、そのカッコよさがそのまま、台湾に残り、日本との懸け橋になる決心をする波留さんに受け継がれている感じがしました。
そして、この波留さん、英語も中国語もかなり努力して話している跡がみられ、そこにも以前健さんに感じた役者魂、俳優さん本人の生き方に感銘を受けてしまう心地よさを感じます。
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森嶋 (日曜日, 31 5月 2020 14:08)
面白い視点ですね。以前のヒーロー像が現在の女性社会に照らし、ヒロインにしてリメイクするのはありだと思います。
特に、邦画の場合は女優の方が勢いがあります。昭和残侠伝や網走番外地も女性版にしても違和感はないかもです。
タカハシ (土曜日, 06 6月 2020 08:21)
海峡の健さんも、ドラマの波瑠さんも実在の方は、企業の代表として大きなプロジェクトに出向したエリートでありながら、個の力が強く、組織に群れない人ですよね。
健さんはそのイメージ出来立てすが、波瑠さんにも他とは群れない強さがあるんですね。
oshita (土曜日, 06 6月 2020 12:36)
高倉健さんの魅力は、やくざであっても、警官であっても、企業人であっても人への感謝を忘れず、それでいて群れをなさないアウトローなところで、それはアメリカ映画のヒーローにも受け継がれています。でも誰でもそのヒーローになれるわけではありません。この波留さんのドラマは見逃して残念なのですが、健さんイズムが時代の変遷でヒロインに受け継がれるというのは面白いですね。