映画の座席予約を、当日のみとされる劇場もあり、予約時点では4席しか埋まっていなかった1917ですが、時間になれば中学生、高校生も結構見に来ています。
さて、この1917でほとんどの今年のアカデミー作品賞候補を観れた訳ですが、とにかく今年はハイレベルです。それは、監督たちがとても個性的だった事と、トップスターがそれぞれこちらも個性を出し切っていた事にも起因します。
正直、「マリッジストーリー」を観てから最高を極めたと思い、1917にはさほど期待せずに、旧作の「地獄の黙示録」をはさみましたが、この1917はある意味「地獄の黙示録」にもオマージュがあり、コッポラ監督もこんな風に黙示録をみせたかったのかもしれません。
全編ワンカットが話題の1917ですが、とにかく前進、前進のこの主役の命令遂行において、カット割りをして、アップ撮りなど考えられないほど、展開がはやく、語るべきドラマを1日の時間枠の中で2時間の映画にまとめるには、納得の手法です。それでも、起承転結をしっかり作り、1日の中でも悲しみがあり、いい人に出会い、難しい上官に出会い、もちろん戦争の恐怖もあり、そして、人間本来の願望である「家に帰る」という主題もしっかり伝えるこの映画は、効果音、音楽も抜群です。 ☆☆☆☆
結論を言えば、私がアカデミー会員ならば、この「1917」「フォードVSフェラーリ」「マリッジストーリー」
「ジョジョラビット」「アイリッシュマン」に入れました、全く絞れてませんね。
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西 (木曜日, 12 3月 2020 12:49)
ブログの最後にある5本の映画、全部観てません。まずはこの1917を観たいのですが、映画館に行くのがやっぱり心配です。
戸田 (金曜日, 13 3月 2020 13:45)
地獄の黙示録にオマージュがあり、前は進む戦争もの、そしてワンカットのキーワードで、全体が想像出来て見たくなります。解説上手いですね。
前田 (金曜日, 13 3月 2020 21:40)
1917年という事は100年前の戦争時のお話ですね。この100年で戦時の大きな革新は情報手段と、各兵器の発達です。
伝達がいかに重宝されるかが、勝機にもつながった筈です。私も地獄の黙示録を彷彿とさせると聞いて観たくなりました。