007最新作No time to dieは4月に公開だそうです。
ダニエルクレイグがジェームス・ボンドになってから、新作が公開される年には、過去の作品を見直したくなるものです。
小さい頃、家の書斎には007の翻訳本が全作並んでいました。翻訳の仕事をしていた母は繰り返し、文庫本よりも大きい、今の岩波文庫ほどのソフトカバーの本を読んでいたようです。
007はまず、映像が浮かぶので今更、原作本を読んでも驚きは期待できないと思っていましたが、本屋で文庫本を見ると、「新訳でリニューアル」とあり、少し立ち読みすると、これが引き込まれその場で購入し、夢中で読んでいます。
やっぱり、世界的ベストセラー、第一作は理由があるものです。この原作がそのまま映像になる、文体から映画に結び付くほど、アクションの描写がスピーディーで、ボンドの特異な個性に惚れ惚れします。朝は冷たいシャワーを浴び、朝食はクリームチーズにキャビア、お酒はドライマティーニ、映像から入っていた世界に活字でイマジネーションがひろがります。あらためて、これを映像化しようと最初に試みた、アルバート・ブロッコリというプロデューサー、パイオニアです。
勢いで、カジノロワイヤルのDVD、ブックオフの中古で購入しました。このダニエルクレイグ、原作のイメージにピッタリです。
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高田 (火曜日, 28 1月 2020 17:13)
この007の第1作が出版されたのは、1960年代だそうなので、もう半世紀も前なのに、第二次世界大戦、冷戦、そして昨今、ヨーロッパ、ロシア、中東、そして北朝鮮の脅威は未だに、情勢に通づるものがありますね。ボンドが常にヒーローなのもそんな不情もあるのかもと、思います。
中野 (水曜日, 29 1月 2020 13:54)
もうダニエルクレイグも次回作で引退だそうですが、このカジノロイヤルが封切られた時は、ビアースプロスナンとの違いに驚いたものです。あの拷問の場面は恐ろしかった。
水野 (金曜日, 31 1月 2020 17:32)
この原作を読むと、カジノのゲーム、バカラやブラックジャック、ポーカーも運試しではなく、確率と記憶力の勝負とボンドが挑むところにハードボイルドを感じます。凡人には不可能な世界です。
スギモト (土曜日, 01 2月 2020 17:28)
原作には、ボンドが拷問後に悩み、国家主義や善悪の定義に模索し、退職を考える重要な場面があります。文学は時に映像では表せない、心の葛藤を優れた作家のみが描写出来る例がありますね。イアンフレミングは偉大です。
ホンダ (月曜日, 03 2月 2020 15:45)
カジノロイヤルの面白い所は、ボンドが結婚まで考えた女性がロシアの二重スパイで、全ての情報をボンドから得ていた事が、彼女の死後に発覚する事です。
映画では次作の偽りの報酬で、ボンドが復讐していく事になりますが、こんな状態だからこそ、ボンド映画は何人も役者を変えて永遠に映画に出来る題材なのです。